ヒントは腋(わき)の下に
四十肩や五十肩の典型的な症状の一つに、
腕が上がらないということがあります。
この、腕を上げるという動きには、
前・横・後ろと、主に3つの方向がありますが、
それぞれの方向へ動かすために働く筋肉は、
共通のものもあれば、それぞれ違うものもあります。
その数ある筋肉のなかに、腕が上がらない・・・など、
様々な肩の症状に関与する、重要な筋肉があります。
その筋肉の存在位置が、腋の下になります。
筋肉名で言うと、
肩甲下筋(けんこうかきん)
というものです。
肩甲下筋なので、肩甲骨の下?
ということは、背中のほう??
となりそうですが、この筋肉は、
肩甲骨と肋骨の間に挟まれたところ、
すなわち、肩甲骨の裏面にあります。
ここからスタートして、腋の下を通り、
肩の前の方で、上腕骨につながっています。
この肩甲下筋は、肩関節の内旋(ないせん)という動きに関係します。
具体的な姿勢でいうと・・・
PCのキーボードを叩いている時の姿勢です。
ずっと、肩が内旋しているということになります。
肩の内旋、すなわち、肩甲下筋を縮めたままになるということです。
この他にも、日常的に肩甲下筋を縮めたままになることは多々あります。
猫背
巻き肩気味
という場合も、肩甲下筋を縮めっ放しに・・・
ということにつながってしまいます。
この肩甲下筋は、肩甲骨の裏面から始まり、
上腕骨に至ると先ほど書きました。
ですので、肩甲下筋が固まったままでいると、
肩甲骨と上腕骨の接近度合いが高まります。
その結果、いざ、腕をあげようとする際に、
上腕骨を肩甲骨側に引き付ける邪魔が入ってしまうため、
ある程度の角度から上に、腕を上げようとすると辛くなる・・・
ということになってしまうのです。
この肩甲下筋、揉みほぐされる際は、
思いのほか痛いか、あるいは、くすぐったいかのいずれかになりますが、
硬さを緩和する価値は十分にあります!(鍼治療でも対応可)