のどのつかえとお腹の張り
のどのつかえ感とお腹の張り感、
喉~食道~胃袋とつながるから、
逆流性食道炎や胃の膨満感の話かな~と
なりそうですが、ちょっと違うお話です。
のどのつかえとお腹が張る感じ、
この2つの症状は、東洋医学的にみていくと、
ある共通点が潜んでいるのです。
専門的には、
”肝欝(かんうつ)”
などと呼ばれることもあります。
肝が欝?
何がどうなっているのか、わけが分らないと思いますが・・・
東洋医学で考えられる肝とは、いわゆる肝臓のことなのですが、
その働きについての考え方は、西洋医学的な解釈とは、
だいぶ違ってきます。
呼び方自体、西洋医学では肝臓、
東洋医学では肝の1文字!
その東洋医学的な肝の大切な働きの1つに、
全身の隅々まで気の流れを巡らせるというものがあります。
*他にもいろいろな作用があります。
目に見えない抽象的な概念なので、こちらも??かもしれません。
この気を巡らせる作用を、
疏泄(そせつ)作用と言います。
本来、肝の働きが正常であれば、
全身にくまなく気が巡るのですが、
疏泄作用に狂いが生じることで、
気の流れがスムーズに行かず、
身体のいろんなところで渋滞してしまう・・・
このような感じになります。
気の渋滞がお腹に現れれば、腹部の膨満感に、
喉の近くで起これば、まるで、
誤って飴玉を飲み込んでしまった時のような
つかえ感を感じることが増えてきます。
こちらは、”梅核気(ばいかっき)”とも言われます。
肝欝の状態に特徴的な症状は、
腹部膨満感やのどのつかえ感だけではありません。
他には・・・
・ちょっとしたことで怒りやすく、イライラしやすい
・目が乾きやすい(ドライアイ)、血走っている
・苦いゲップが出やすい
・筋肉が攣りやすい
などの特徴的な徴候がみられることもあります。
この肝欝状態、なりやすい人の傾向ですが、
・几帳面
・生真面目
・ストレスを上手に発散できない
さらには、
喜怒哀楽などの気持ちを上手に表現できずに、
抑え込んでしまうなどなど・・・
このような性格の方がなりやすいようです。
基本的には、ストレスになり得る要件の除去が最優先に
なりますが、何がストレスだかわからない、
ストレスに感じるようなことはないけど、
イライラが・・・
お腹の張り感が・・・
喉のつかえ感が・・・
という場合には、肝欝になりかけているかも?!
ですので、鍼灸治療などの東洋医学的な視点から、
渋滞した気の流れを整えていくのも一案です!