ツボは国際基準
鍼灸治療で用いるツボ(経穴)、
実は、WHO:世界保健機構によって認定されている、
国際基準であることをご存知でしたか?
日本では、
足三里(あしさんり)とか、
合谷(ごうこく)とか、
肩井(けんせい)とか、
ツボの名前を言えば、
鍼灸治療に携わる者どうしであれば、
だいたい、どこにある何のツボかは分かり合えます。
そして、このツボたちには、
それぞれ所属する気・血の通り道(経絡)と、
その流れる方向があります。
例えば、足三里というツボ。
これは胃経という通り道に属し、
胃袋を中心とした消化器系の諸症状の緩和の為に
用いられます。
この胃経という通り道は、
眼の下あたりに起点となる1番目のツボがあり、
首の前、胸からお腹、太ももの前からスネと通過し、
最終的には足の2本目の指先で終了します。
全体では45カ所のツボが所属しており、
胃経の気・血の流れる方向は上から下へ、
すなわち、眼の下から足先へという流れです。
足三里は、45個ある胃経のツボの中では36番目で、
その所在地は、膝のお皿の斜め外下あたりになります。
さて、この足三里の所在地を、
外国人の鍼灸師さんに伝えるにはどうしたらよいか?
単純に、
”Stomach・36(Thirty-six )”
と言えば、これで伝わるはずです。
表記する際は、”ST 36”のようになります。
海外で活躍している鍼灸師の先生方は、
アルファベット+数字の表記、さらには、
ツボの名前は中国語読みが主流のようですが・・・
私たちは、漢字表記の日本語読みが一般的で、
ツボの位置番号を使うことはほとんどありません。
2年後の東京オリンピックの際には、
もしかしたら、選手だけでなく、
サポートするスタッフの中には外国人鍼灸師の
先生なども来日されるかも?しれません。
万が一、
そのような方々と交流する場が出てきたら・・・
”足三里=ST 36”のように、
国際基準の言い方がサラッと言えたらカッコいいな~
と思いつつも、
老脳にムチを打って再勉強し直すのも、
これまた一苦労だな~とも思ってしまいます。