眼の酷使が度を超すと・・・
パソコン、スマホ、タブレット端末・・・
仕事で使うにせよ、遊びで使うにせよ、
これらのいわゆる
VDT:Visual Display Terminal
を利用する時間は、増加の一途をたどるばかり。
それに伴って、眼が休まる時間は減り続け、
眼の疲れだけでなく、頭痛、首・肩こり、
めまいや吐き気などの局所的な症状から、
場合によっては全身的な疲労に発展する
ようなことも多々あります。
最近では、
パソコンやスマホなどの使い過ぎ、
いわゆるVDT作業の過多によって
引き起こされる、眼およびその他
もろもろの症状を呈する、
IT眼症
*IT:Information Technologyの略
という名称もよく聞かれるようになりました。
ところで、これらの眼の使い過ぎですが、
東洋医学的にみていくと次のような表現に
つながることがあります。それは・・・
”久視傷血(きゅうし しょうけつ)”
と呼ばれるものです。
この四字熟語っぽい表現の意味は、
長時間(久しく)何かを見(視)続けると、
血液およびその循環を傷つけてしまう(傷血)。
このような感じになります。
眼を酷使したら、眼だけに症状が出る・・・
という訳ではなく、血液(循環)にも影響を
及ぼしてしまうというのが東洋医学的な解釈です。
疲れ目・頭痛・首肩こりまでの範囲なら、
VDT作業(使用)中の姿勢の悪さと時間の
長さが関わっているからだろう・・・と、
何となく想像しやすいと思われますが、
いかんせん、血液は全身を巡るものである故、
関連する症状は眼の周辺に留まらず、時として、
いくら休んでも(寝ても)取れない倦怠感など
全身的に及んでしまうこともあるという訳です。
単なる疲れ目くらい・・・と侮るべからず!
VDTを使う時間や姿勢に注意することはもちろん、
全身的な症状が出現してしまう前に、
後頭部や眼の周りの強張った筋肉たちを緩めて、
”久視傷血”の余波を受けないように手を施すことも
肝要になります。