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ひびも骨折!?

Category: 運動器疾患

ケガをしてレントゲン撮影をした後、

 

    「ひびで良かったー、骨折じゃなくて良かったよ。」

 

というセリフを聞くことがあります。

 

ん!ちょっとまって、ひびも立派な骨折ですよ。

 

確かに骨折とは骨が折れると書きますが、骨折ってポキッっと折れたものだけをさすのではあり

ません。骨折の定義は{骨組織の連続性が完全あるいは部分的に離断された状態}のことをい

います。要は骨に傷が入った状態をさすのです。

 

ひびも定義から言えばりっぱな骨折なのです!

 

では、ひびが入ったとはどのような骨折の状態をさすのでしょうか?

 

次の写真のうちでひびと言えるものはありますか?

 

① 4928 8月13日 (2)  ②2759 7月16日 整復前  

    

              ③3156 1月12日

 

 

まず③は完全に骨折の線が反対側までぬけており、ずれもあるのでひびとは言えません。

 

では①はどうでしょうか?一見するとひびが入った状態と見えなくもないですが、ひびとは部分

的に傷ついているものを指し、骨の連続性が完全に断たれたものの事を言うのではありませ

ん。なので不全骨折といいます。それにたいして①は骨折線が完全に一本の骨を横断してい

ます。こういったものは完全骨折と呼ばれます。しっかりとした固定をしないと骨がずれていく可

能性があります。

 

②は骨が折れ曲がっているので一般的な骨折の形に見えますが、実はこれが一番ひびの状

態に近いものになります。これは成長途中の子供の骨で、ボキッと折れているというよりクニャ

っと曲がっている状態です。骨の連続性は保たれているので不全骨折になります。ひびとは言

いがたいですが、完全・不全の定義に当てはめればひびと同じ不全骨折になります。

 

このように、骨折の定義は難しくその後の治療の方針も折れ方、折れた場所、年齢等により変

わってきます。不全骨折も完全骨折もしっかりと治療をしないと、場合によっては後遺症を残し

てしまうおそれがあるので、必ずお医者さんや整骨院の先生の指示に従うようにしましょう。

 

ちなみに不全骨折は子供に多く、大人の骨折は完全骨折である場合が多いです。こんな事

で?というちょっとした事でも骨折は起こります。ひびという言葉に惑わされないように!!

ケガをした時、何か少しでもおかしいと感じたら医療機関へGO

 

               骨折イラスト

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