手と腕の痺れ(絞扼性神経障害) 有隣館日暮里鍼灸整骨院
手と腕の痺れと言っても、様々な原因と出方があると思います。
今回は、腕から指先に至る神経が、何処かしらで圧迫されたり、
締め付けられることで生じる痺れについて話を進めます。
まず初めに、痺れを感じる範囲で大まかに分類してみますと・・・
①首・肩から指先まで、腕全体が痺れる
②肘の辺りから指先まで痺れる
③手と指が痺れる
という感じではないでしょうか。
これらのうち、①の場合には、
頚椎ヘルニアや、頚部神経根障害などの可能性が考えられます。
これらの症状の際には、特定の指にだけ痺れを感じる・・・という
こともあるため、痺れを感じる指が何指と何指か?から、ヘルニア
などの存在位置を推測することも可能となります。
では、②と③はどうかといいますと・・・
②のように、肘~指先までが痺れるという場合には、
円回内筋(えんかいないきん)症候群
という可能性が考えられます。
円回内筋、あまり聞いたことがない筋肉名かもしれませんが、
肘関節を曲げたときにできる凹みの、やや手首寄りに存在し、
ドアノブを内側に捻るような動き(結果として、手の甲が天井に
向く)の際に働いてくれる筋肉になります。
この筋肉の隙間には、正中神経という、手のひらから指先にまで辿り着く
神経が通り抜けており、円回内筋を長時間にわたって縮めるような格好を
し続けると、神経を圧迫し続けることとなり、肘から指先までの正中神経の
支配下にある場所に痺れが生じることとなります。
*前腕から手先までの3種類の神経
*参考までに
机や椅子に、肘の内側をぶつけた時にビリッと小指まできたら
・・・これは、尺骨神経が影響します
長時間の腕枕後に、朝起きたら腕が痺れる(ハネムーン症候群)
・・・こちらは、橈骨神経が影響します
日常生活の中で、ドアノブを捻りまくる・・・ということはないと思いますが、
その動きと似たようなことになっているときがあります。
それは、長時間のPC作業や書き物をしているときの肘から手先までの
向きと格好です。
この格好をずっと続けている間に、実は円回内筋を縮め続けているのです。
最後に、③のケースですが、この範囲の痺れのときに考えられるもの
として、
手根管(しゅこんかん)症候群
が考えられます。
手根管とは、手のひらの手首寄りの部分にある、手根骨と言われる
骨と、それを繋ぎ止める靭帯によって形成されたトンネル状の場所
になります。
ここには、指を曲げる時に働く筋肉の腱と、先ほどの正中神経が
通り抜けています。この部分が、何かしらの理由で狭くなることで
正中神経に圧迫が加わり、手のひらから指先にかけての痺れが
生じることとなります。この手根管症候群は、女性に多く発症する
という特徴があります。
円回内筋症候群と手根管症候群は、痺れの原因となる場所は
違うものの、通り抜ける神経が締め付けられることによって発症
することから、
絞扼性(こうやくせい)神経障害
というカテゴリーに分類されることもあります。
手指や腕の痺れで気になることがございましたら、当院まで
ご相談下さいませ!!
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