春眠、暁ヲ覚エテ・・・しまう 有隣館日暮里鍼灸整骨院
春分の日が過ぎ、桜も開花し始めて、春らしさを感じるように
なってきました。
つい、ウトウトと眠ってしまいそうな陽気になってきましたが・・・
その眠りの良し悪しのコントロールに関係していると、東洋医学
的に考えられている臓器とは、何処だと思いますか?
それは、肝臓になります。
但し、西洋医学的に考えられている肝臓と、東洋医学的に考え
られている肝臓とでは、解釈がかなり異なります。
まず、呼び方から違います。
一般的には、肝臓と言ってますが、東洋医学的には、肝と言います。
”肝”の一文字です。
では、その作用と言いますと・・・
西洋医学的:三大栄養素(糖質・脂質・蛋白質)の代謝、胆汁の産生、
解毒作用など
東洋医学的:血を蔵す、筋を司る、目に開竅する、将軍の官などなど
特に、東洋医学的な解釈の方に関しては、ほぼ何のことを言っている
のか、理解に苦しまれるのではないでしょうか?
訳の判らない"肝"の作用の数々ですが、殊、眠りに関して言えば、
1つ目の『血を蔵す』という作用が、密接に関わってくるのです。
『血を蔵す』とは、単純に言うと、肝(肝臓)が血(血液)を蔵(貯蔵)する
という大切な役割があるということです。
さらに詳しく言うと、全身の血液量の分配の調節をコントロールしている、
ということになります。身体の各組織の活動状況に応じて、肝が貯蔵して
いる血液を必要な場所へ廻してあげる・・・という具合です。
従って、寝ている間は、身体は非活動的な状態になるため、各組織は
それほど血液の供給を必要としないため、貯蔵庫的な役割である肝に
納まっている・・・という感じになります。
ところが、です。
肝の働きがおかしくなっていると、寝ている間に、血液の貯蔵庫としての
機能を果たしにくくなってしまいます。
この状態が、いわゆる”不眠症”の状態です。
肝に納まらない血液が、就寝中の本来の行き場を失って、身体の
各部分を巡回し続けることになります。その結果、頭などにも必要
以上の血液供給が続くため、寝ようとしているのに意識が冴えて
しまい、寝るに寝れず・・・ということになるのです。
ちなみに、お酒の飲みすぎや、美味しい物の食べ過ぎなどは、肝臓に
負担をかける原因となり得ると一般的には考えられていますが・・・
東洋医学的には、しょっちゅう怒ってばかりいると、肝にダメージを与えて
しまうと考えられているのです。(これまた、独特の世界観ですが・・・)
一笑一若、一怒一老と言いますが・・・
一怒は、一不眠につながってしまうのかもしれません。
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