胸鎖乳突筋 有隣館日暮里鍼灸整骨院
身体に存在する筋肉の名称は、その形や性質・働きに
由来するもの、付着している骨の名前を含んでいるもの
など、さまざまです。
例えば、僧帽筋。
この筋肉は、頚・肩・背中の範囲を覆い、肩凝りの際に
よく登場する筋肉ですが、その名の由来は、カトリックの
僧侶さんの衣装の帽子(フード)の部分の形に似ている
ところから、その名が付きました。
他の一例として、大腿四頭筋。
これは、太ももの前側で、足の付け根から膝のお皿の
下辺りまでの範囲に存在します。
筋肉名は1つですが、4種類の、それぞれ微妙に違う
位置からスタートする筋肉たちで構成されているため、
四頭筋という名称になります。
*大腿四頭筋
この名称の中身は、大腿直筋、内側広筋、中間広筋、
外側広筋の4種類になります。
では、表題の
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)です。
この筋肉は、頚の横あたりに存在します。顔を横に向けると、
上下に筋張った筋肉の輪郭が頚横に浮かび上がってきます。
この縦に伸びるのが
胸鎖乳突筋です
この筋肉名を分解すると、3つの骨が含まれています。
胸の字は、胸骨という胸の真ん中にある骨を、
鎖の字は、鎖骨という肩の前下にある骨を、
そして乳突は、耳の後ろにある骨の出っ張り、
乳様突起を意味します。
*乳様突起は、側頭骨の一部です。
よって、この胸鎖乳突筋は、胸骨・鎖骨・乳様突起という
3つの骨をつないでいる筋肉になります。
ところで、この胸鎖乳突筋ですが、基本的には、頭部の
重さを支えたり、顔と頭の向きをコントロールするなどの
働きがあります。(頚の動きに関わる筋肉です。)
ですが、この基本的な動き以外にも、日常生活でよく
遭遇する事態にも、深く関わっているのです。
まず1つ目は、寝違えです。
寝違えてしまうと、頚を捻る・倒すなどの動きが、痛みの
ために制限されてしまいます。
胸鎖乳突筋は、その、痛くて首を動かせない!!の
原因の1つになってしまうことが多々あります。
2つ目は、不眠症です。
耳の後ろにある出っ張った骨を乳様突起と呼びます。
そのすぐ下あたりで、胸鎖乳突筋の通る場所に、
「安眠」という名前のツボがあります。
不眠症や、睡眠の何らかの問題に苛まれている方は、
往々にして、この「安眠」のツボあたりが、ガチガチに
凝ってしまっているのです。
そして、3つ目です。
胸鎖乳突筋の奥には、脳と胸・腹の内臓をつなぐ、
迷走神経と呼ばれるものが通過しています。
迷走神経、よ~く探して見て下さい!
この迷走神経は、お腹にある臓器の中でも、
胃袋の調子の良し悪しとの関係
が重要です。
その為、胃の調子があまり良くないと、その情報伝達に
関わる迷走神経が通過する付近にある胸鎖乳突筋にも
影響を及ぼすことがあります。
具体的には、胸鎖乳突筋を中心とした頚の側面一帯の
頑固なコリが現れるという感じです。
胸鎖乳突筋は、寝違え、不眠症、胃の調子と言った、
日常よく遭遇する症状と密接に関わってくるだけでなく、
めまいや耳鳴りなどの自律神経系の乱れによる症状の
数々にも関係が深い筋肉でもあります。
ご自身の頚の横あたりを、少し触ってみて下さい。
何だか硬いんだけど・・・と気になる場合は、当院まで
お問い合わせ下さい!
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