投球障害(野球肩)
野球などの投球動作(オーバーヘッドスローイング)時の肩の痛みや引っかかり感が主な症状になります。
日常動作では症状がないことが多く、一般的な検査では異常が認められないこともあります。
投球障害(野球肩)は複数の肩関節障害の総称になります。
(肩板損傷、上腕二頭筋長頭腱炎、インピンジメント症候群、
関節唇損傷、肩峰下滑液胞炎など)
主な症状は、投球時の痛みや引っ掛かり感になりますが、
痛む場所や痛みが出るタイミングは状態により異なります。
野球肩は、はっきりとした原因なく発症することが多く、肩だけではなく他の場所に
問題がある場合も多いため、治療をしていくにあたっては
身体の機能を全体的に確認していくことが大切になります。
(フォーム・下半身の筋肉の柔軟性・関節の柔軟性・肩甲帯の動きなど)
基本的には使い過ぎ(overuse)が原因の一つになっている事が多く、安静にすることが重要になります。
初期の段階は痛みを軽減させる目的でアイシングや超音波、電気治療などを行っていきます。
その後にストレッチによる関節可動域の改善、肩に負担の少ない筋力強化(アイソメトリック)を指導していき、
肩関節の機能改善を目指していきます。
同時にフォームの見直しを行ない、原因となる動作があればその修正を行っていく必要があります。
また野球肩は原因がはっきりしないこともあり、その場合は身体全体の
左右差や筋力のバランスを整え痛みが出ている場所の負担を
軽減させていくことも大切になります。
(肩関節周囲ストレッチ・肩関節周囲筋強化・肩板機能訓練・体幹強化・下肢柔軟性獲得など)
症状が改善した後、徐々に運動強度を上げていきますが、再発の予防のためにもしっかりとした
ウォーミングアップとクールダウン(特にアイシング)を行っていきましょう。